(この内容は「ほぼ日刊ほいなめ新聞」に寄稿した文章を加筆修正したものです。)
2018年の5月から2019年の4月まで、職に有りつけない時期が有った。いきおい、それまでは考えられなかった様な時間の使い方が出来る。とある、外国人女性との出会いはそんな時に有った話しである。
今となっては懐かしい、「BeeTalk」
新型コロナウイルスの影響で、気軽に海外へ渡航出来なくなって早くも半年以上が経過した。と、同時に日本に来る外国人の数も大幅に減少している。
政府統計によると、この2020年は、月によっては前年の93%減などと言う時も有るようで、要は、外国人旅行者はほぼ見かけなくなったと言う事だ。ホテルや旅行業界に与える影響たるや、想像するだけで恐ろしくなる。
遡る事、僅か1年前。
東京都内の繁華街を始めとして、ありとあらゆる場所で外国人の姿を目にしていた時期が有った。新宿など、明らかに外国人の数が多いのではと思える街も少なからず有ったくらいだ。
そうやって、たくさんの外国人が日本に観光やビジネス(違法合法、色々有るが)で来るに従い、彼らと出会う確率も増す。俺個人としては、特に外国人との出会いを積極的に求めていた(あえて、過去形にしておく)事もあり、仮にそれが不自然なきっかけで有っても構わないでいた。
「不自然なきっかけ」とは、言わずもがな、いわゆる「出会い系」を指すのは言うまでもない。
2018年の夏、この当時は東南アジアで流行っていた出会い系機能を兼ね備えたメッセージングアプリ(LINE的な使い方が出来る)に「BeeTalk」と言うシンガポール発のアプリが有り、日本国内でも知る人ぞ知る、出会い系にも使えるアプリだった。(2018年暮れから2019年初頭にかけて、何故か使えなくなった。)
画期的だったレーダー機能「Look Around」
この「BeeTalk」だが、画期的な(出会い系として)機能だったのはGPSを活用した「Look Around」だ。これは告知をONにしたユーザーを対象に、この機能を稼働させると近くに居るBeeTalkユーザーを顔写真付きの一覧で表示させる機能で、凄いのは、そのユーザーが何処に居るのかを距離で表示してくれるところだった。(しかも、設定で女性のみ、男性のみ、の表示が出来る。)
これにより、例えば近くに気になる相手が居たら「フレンドリクエスト」を送り、相手が許可をすると、そこから即会えたりする事もある。
よって、どちらかと言うと「BeeTalk」はこの機能を利用した、客を求めるプロの女性が多く使っている事が多く、例えば、タイ・パタヤのwalking streetなどでこの機能を稼働させると瞬時に数人のプロの女性からコンタクトを求めるリクエスト並びにメッセージが入ったものだ。
では、100%プロのみかと言うとそうでもなく、ごくまれではあるが、一般の東南アジア女性が使っている場合が有り、特に、日本国内ではその傾向が強かった様に思うし、肌感覚では、半一般と言うか、ソレを仕事としては居ない女性の使用が多かった様に思う。
タイから来たY嬢との事は、まさにこの「BeeTalk」のLook Around機能がもたらしてくれた、そんな出会いだった。