近い将来、不要となるのは確実ではあるものの、それでも当分は必要となる帰国時の検疫。これをスムーズにパスする為には前回に投稿した帰国72時間前の現地でのPCR検査と陰性証明取得が不可欠だ。今回は、無事に陰性証明を取得した後にやるべき事を紹介したい。
必ずインストールすべき「my SOS」
現在は海外旅行に行くのであればスマホのアプリを使いこなす事が前提となっている。もちろん、紙ベースでの証明書でも構わないのだが、せっかく便利なツールが有るのだから頑なにそれを拒むのではなくて有効活用したいものだ。(いずれ不要になるので、ある意味今しか出来ない経験)
今回、海外からの帰国時(=入国時)の検疫をスムーズに通過する為に、いわゆる「ファストトラック」を利用する為の厚生労働省が推奨する「my SOS」なるアプリを活用する必要が有る。
この「my sos」経由にて事前申請すべき内容は以下の通りだ。
1.各種質問票の記入
2. 誓約書の記入
3.ワクチン接種証明書をアップロード
4.出国前72時間以内の検査証明書をアップロード
ここで問題になるのは「3」のワクチン接種証明のアップロードだろう。ここにアップロードして有効となるのは「認定ワクチンを3回接種した証明書」になるので、未接種、或いは、1-2回のみの接種ではこの段階で要件を満たさない事になる。
また最もスムーズなワクチン接種証明は、公的に提供されているアプリになるのだが、このアプリを利用するには「マイナンバーカード」との連携が必要になるので、「マイナンバーカード」を持っていない人はアプリの使用が出来ず紙での接種証明に頼るしかない。
紙での接種証明取得の面倒なのは、いちいち役所まで出向きその手配をしなくてはならない事。多忙な中での、平日の昼間に役所まで出向くのはなかなか億劫なものなので、マイナンバーカードを取得している人はアプリを活用してワクチン接種証明を随時更新していくのが良いだろう。
ワクチン接種証明をアップロードすると次に必要なのは帰国前72時間以内に受けたPCR検査での結果、すなわち陰性証明書のアップロードだ。これは前回公開した内容の書面をスマホで撮影した画像で構わない。
ここまで完了すれば、そこから「審査」が行われるので結果通知を待とう。一日も待たずに結果が分かるはずだ。無事に審査が通過すると、あなたの「my sos」の画面が緑色に変わっている。
ここまでの作業を、帰国時に利用する「空港へ到着するまで」に完了させておく事を強く推奨したい。
帰国時の空港でも「my sos」は必要
現在の日本には「非日常」状態での入国手続きが必要だ。
帰国時の空港カウンターで「my sos」の画面を提示を求められる。これは「マスト」では無いが、「スムーズなチェックインの為」に使用した方が良いだろう。ただでさえ通常よりも手続きに時間が掛かる中、各種の「紙類」をガサガサと探し出して係員に色々言われながらする手続きは何かと面倒だし、何よりも列を作って手続きを待つ他の乗客の目も気になる事も有る。
チェックインを終えれば、通常通りイミグレーションを通過し搭乗口へ向かおう。
帰国時の空港での手続き
今回のタイツアーでは羽田発着の便を利用した。なので、ここで紹介する内容は羽田空港での事であり、成田や他の国内の空港でのことではない。概ね同じようなものだとは思うが、それを前提に読み進めて欲しい。
羽田空港国際線の入国手続きは、世界的に見てもかなりスムーズだと思う。(少なくとも、成田空港比較では随分と早い。)
だが、今回ばかりは少々参った。
先ず、降機すると通関とは反対の方向に行くように係員に促される。ここでも「my sos」の画面を見せる必要が有り、画面の状態に応じて向かう先を示される。
ここから向かう先は、国際線の搭乗口をいくつか潰して作られた複数のチェックポイントだ。ここでも「my sos」の画面を提示する必要が有る。ここで問題が無ければ入国手続き時に見せる用紙を渡される。
問題は、これら複数のチェックポイントを通過する為にかなり歩く必要が有る事だ。早朝に到着して疲れた身体で概ね30分程度(=概ね2㎞弱程度か?)歩くのは面倒だし、ましてやお年寄りや小さな子供にはツラい事だろう。一度経験してしまえば予測が付くが、初めての場合にはどれだけ歩くのかも分からないのでなおさらだ。
残るはイミグレーションと税関検査
これらの各種検疫手続きをパスするとようやくイミグレーションにたどり着く。ここは比較的スムーズに通過出来るだろう。
残すのは税関検査。
今回はコロナ仕様の為か、開いている窓口が少なく、早朝着便にもかかわらず多くの人が列を作っていた。まあまあの距離を歩かされ、面倒な検疫をパスしたストレスか、上手く税関をパス出来ずにモタついている人に怒鳴り声を上げる人も居たが、こう言う時はお互い様、非日常状態での事なのでスムーズに行かなくても当たり前。おとなしく自分の番を待つのが良いだろう笑。
この様な「ある意味」では厳格な検疫検査などを行っている先進国は最早日本くらいなので合理的な事とは言えない。とは言え、これらをパスしないと帰国出来ないので、事前に出来るだけの準備をして臨むのが現実論だろう。
ただ、この日本ならではの独特の仕組みを外国人やスマホを使いこなせない年配の人に取っては厄介な事は間違いないので、その辺の配慮は必要だと感じた次第である。