海外に行けない今、「上質モーメント」を求めての国内旅行を加速している。基本は、友人知人が住む地方を訪ねると言うスタイルなのだが、中には未踏のエリアも有り、今回訪れた山形もまさにそんな街のひとつだった。
故・向井さんが高評価のゲストハウス
現地の友人と言えば、「山形の若だんな」ろきしぃさん(@karigosho)だ。
ろきしぃさんとの出会いは、2014年タイ・パタヤツアーの時だった。一日早くバンコク入りしていたろきしぃさんと合流して、そのままパタヤに向かう車に同乗させて貰ったのだ。
初のパタヤと言う事も有り同行者が居るのは心強く、またタイに在住経験が有るろきしぃさんの適切な(?)ガイドにより、伝説の初LB体験をパタヤで果たせたのも良い思い出になっている(笑)。
さて、話を山形に戻す。
初の山形と言う事も有り、ろきしぃさんに現地での過ごし方のアドバイスを求めた。その中のひとつに有ったのがゲストハウス「ミンタロハット」に泊まるべし!とのお達しだった。
この宿は、故・向井通浩さんが主宰していた「Japan Backpackers Link」で実施していた2014年の「日本一のゲストハウスを決めるJBLゲストハウスアワード!」で総合部門優秀賞を、なみいる名門ゲストハウス連と並ぶ形で受賞していた先でもある。
当然、ろきしぃさんの指示に従い、2日目の夜をこの「ミンタロハット」で過ごす事にした。
外観は普通の民家
平日と言う事も有り、初日の宿泊先を出た後はカフェで仕事。
昼食を終えて、更に別のカフェで仕事を終えた後に徒歩で「ミンタロハット」へ。
蛇足だが、昼食後に入ったカフェ「瑳蔵 (さくら)」は蔵を利用した、とても落ち着ける良いカフェだった。お客さんは地元の上品な感じを漂わせた年配のご婦人だらけで、地元の人たちの会話を聞けたのも良かった。
Google Mapを頼りに歩くこと約15分、住宅街の中に有る「ミンタロハット」に到着した。その外観は、普通の民家だ。笑
名物「ゆんたく」を堪能せよ!
ろきしぃさんがこの宿を薦めてくれた理由は、沖縄の方言を語源とした「おしゃべり」を意味する「ゆんたく」を名物としているからであった。
ゲストハウスでの「ゆんたく」とは、宿泊者同士が飲み会で盛り上がることを指すのだが、「ミンタロハット」でのそれはもっと手厚い仕組みになっている。
同宿で「ヘルパー」と呼ぶスタッフさんが作る手料理をつまみに(=事実上の夕食提供)、宿泊者同士で飲み食いをして親交を深めるのだ。更に言うと、この「ゆんたく」の参加費は「任意」であり、金額も自由との事。しかしながら、当然費用は掛かっている訳で、宿泊者の間で「仙人」扱いをされるほど商売下手な宿主佐藤さんのご厚意に相応しい金額を供託したいものだ。
まさに一期一会、午前4時まで延々と盛り上がる
当日の宿泊者のプロファイルはこんな感じだった。
・愛知県在住60歳の男性 1カ月を掛けて東北の山々を登り、その帰路に立ち寄った
・仙台市在住30代後半の男性 恐らく法律関係の仕事をしており、話し上手
・大阪出身で仙台在住30代前半の男性 彫りの深い二枚目。
・秋田在住20代後半の女性 上記彫りの深い二枚目と当日マッチングアプリで出会い、そのまま宿まで付いて来た。(そしてそのまま宿泊していった)
なかなか濃い面々が揃った事をご理解頂けようかと思う。きっと、もう二度と会う事は無い人たちとの一夜限りの交流は実に楽しい時間だった。
いわゆるバックパッカーと呼ばれる人たちや、真の旅好きな人たちは、きっと若いうちからこんな経験・体験を繰り返して来ているんだろうな、と思った次第。
翌朝の食事は、東北名物「芋煮」
朝4時まで楽しんだ結果、翌朝はなかなか起きられず、8時過ぎにダイニングに降りて行った。
この「ミンタロハット」では朝飯はセルフサービスであり、置いてある食材を適当に使って良い事になっている。
この日は、前日にヘルパーさんが東北名物「芋煮」を用意してくれており、これに目玉焼きを挟んだトースト、カップスープにりんごジュースで朝食とした。
朝食後に部屋に戻り、出かける支度をする。チエックアウトの為にダイニングに降りると、既にこの日の新しい宿泊客が到着していた。
昨夜を共に過ごした面々に別れを告げて、外に出て次の目的場所へ移動した(と言うか、仕事の為にカフェに行っただけだが)。
たった一泊だけだったけど、周りの旅好きを自称する人たちの言わんとする旅先での楽しみ方の一端を垣間見れた、そんな貴重な時間となった。
ご紹介頂いたろきしぃさんには深く感謝したい。